琵 琶 湖 哀 歌

作詩 奥野椰子夫  作曲 菊地 博
昭和16年

1 遠くかすむは 彦根城
  波に暮れゆく 竹生島(ちくぶじま)
  三井(みい)の晩鐘(ばんしょう) 音絶えて
  なにすすり泣く 浜千鳥


2 瀬田の唐橋(からはし) 漕(こ)ぎぬけて
  夕陽の湖(うみ)に 出で行きし
  雄々しき姿よ 今いずこ
  ああ青春の 唄のこえ


3 比良の白雪 溶けるとも
  風まだ寒き 志賀の浦
  オールそろえて さらばぞと
  しぶきに消えし 若人よ


4 君は湖の子 かねてより
  覚悟は胸の 波まくら
  小松ケ原の 紅椿(べにつばき)
  御霊(みたま)を守れ 湖(うみ)の上<


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