1 柳青める日 つばめが銀座に飛ぶ日
誰を待つ心 可愛いガラス窓
かすむは 春の青空か あの屋根は
かがやく 聖路加(せいろか)か
はるかに 朝の虹も出た
誰を待つ心 淡き夢の町 東京
2 橋にもたれつつ 二人は何を語る
川の流れにも 嘆きをすてたまえ
なつかし岸に 聞こえ来るあの音は
むかしの 三味の音か
遠くに踊る 影ひとつ
川の流れさえ 淡き夢の町 東京
3 君は浅草か あの娘(こ)は神田の育ち
風に通わすか 願うは同じ夢
ほのかに胸に 浮かぶのはあの姿
夕日に 染めた顔
茜の雲を 見つめてた
風に通わすか 淡き夢の街 東京
4 悩み忘れんと 貧しき人は唄い
せまい露路裏に 夜風はすすり泣く
小雨が道にそぼ降れば あの灯(あか)り
うるみて なやましく
あわれはいつか 雨にとけ
せまい露路裏も 淡き夢の町 東京
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