絵 は が き
 
作詩 吉川静夫  作曲 渡久地政信
昭和35年 
1 お別れするのが 哀しいと
  細いからだを 震わせて
  胸にすがって 泣いた娘(こ)が
  故郷(くに)から出した 絵はがきの
  こけし人形の かわい顔
  ああ 忘れませんと 書いてある


2 泪に濡れた 手に握る
  赤い切符の 一枚が
  遠く二人を はなさせた
  身を切るような 裂くような
  なさけ知らずの あの汽笛
  ああ さようならさえ 言わせずに


3 あの眼 あの唇(くち) あの髪が
  若い命を 燃やさせた
  声をあげても 泣ききれぬ
  逢えば抱いて 抱きしめて
  積るはなしも しょうもの
  ああ その日のくるのは いつのこと


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