夕 陽 の 丘

作詩 萩原四朗  作曲 上原賢六
昭和38年
(男)
1 夕陽の丘の ふもと行く
  バスの車掌の 襟ぼくろ
  わかれた人に 生き写し
  なごりが辛い たびごころ
(女)
2 かえらぬ人の 面影を
  遠い他国で 忘れたさ
  いくつか越えた 北の町
  目頭うるむ たびごころ

(男)
3 真菰(まこも)の葦は 風にゆれ
  落葉くるくる 水に舞う
  この世の秋の あわれさを
  しみじみ胸に バスは行く

(女)
4 夕陽の丘を 見上げても
  湖(うみ)の畔(ほとり)を 尋ねても
  かいなき命 あるかぎり
  こころの傷は またうずく
(男女)
5 人の子ゆえに 恋ゆえに
  落ちる夕陽が 瞳(め)にいたい
  さよなら丘の たそがれよ
  また呼ぶ秋は ないものを


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