と ん ぼ

作詩・作曲 長渕 剛
昭和63年
コツコツとアスファルトを刻む足音を
踏みしめるたびに
俺は俺であり続けたい そう願った
裏腹な心たちが見えて やりきれない夜を数え
逃れられない闇の中で 今日も眠った振りをする

死にたいくらいに憧れた 花の都「大東京」
薄っぺらのボストンバック 北へ北へ向かった
ざらついた苦い砂をかむと
ねじふせられた正直さが
今頃になってやけに骨身にしみる
※ああ しあわせのとんぼよ どこへ
    お前はどこへ飛んでいく
 ああ しあわせのとんぼが ほら
    舌を出して 笑ってら

明日からまた冬の風が 横っ面を吹き抜けていく
それでもおめおめと生き抜く 俺を恥らう
裸足のまんまじゃ寒くて 凍りつくよな夜を数え
だけど俺はこの街を愛し そしてこの街を憎んだ
死にたいくらいに憧れた 東京のバカヤローが
知らん顔して黙ったまま 突っ立ってる
ケツのすわりの悪い都会で 憤りの酒をたらせば
半端な俺の骨身にしみる
※二回くりかえし


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