お し ど り 道 中
歌 谷 真酉美
作詩 藤田まさと  作曲 阿部武雄
昭和13年
1 堅気育ちも 重なる旅に
  いつか外れて 無宿者
  知らぬ他国の たそがれ時は
  俺も泣きたい ことばかり


2 染まぬ縁談(はなし)に 故郷をとんで
  娘ざかりを 茶屋ぐらし
  茶碗酒なら 負けないけれど
  人情からめば もろくなる


3 かたちばかりの おしどり姿
  ならぶ草鞋に 風が吹く
  浮世あぶれた やくざな旅は
  どこで散るやら 果てるやら


4 泣くも笑うも ふところ次第
  もとでなくした その時は
  遠慮いらずの 女房じゃないか
  丁とはりやんせ わしが身を

 
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