純 情 二 重 奏
作詩 西条八十 作曲 万城目 正
昭和14年
1 (女)
森の青葉の 蔭に来て
なぜに淋しく あふるる涙
想い切なく 母の名呼べば
小鳥こたえぬ 亡き母こいし
2 (男)
君もわたしも みなし子の
ふたり寄り添い 竜胆(りんどう)摘めど
誰に捧げん 花束花輪
谺(こだま)こたえよ 亡き母こいし
3 (女)
母の形見の 鏡掛け
色もなつかし 友禅模様
抱けばほほえむ 花嫁すがた
むかし乙女の 亡き母こいし
4 (男女)
春は燕(つばくろ) 秋は雁
旅路はてなき みなし子二人
合わす調べに 野の花揺れて
雲も泣け泣け 亡き母こいし
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