豊 後 水 道

作詞 阿久 悠  作曲 三木たかし
昭和63年 
1 背のびした恋やぶれ
  なぐさめる人もなく
  信じていたのに
  あなたはもう来ない
  やせた女の旅路には
  やさしすぎるは 春の海
  こぼれ散る紅椿
  流れにひきこんで
  何を急ぐか 豊後水道


2 この海が 銀河なら
  逢(お)うせもあるけれど
  近くて 遙かね
  あなたと私には
  岬巡れば また入江
  人の情けに出会えそう
  辛口の地の酒を
  海辺の宿で飲み
  何を歌うか 豊後水道


3 爪の色 変えたのも
  心が晴れたから
  一人の旅でも
  泣かないひとになる
  春は何日早かった
  風はうららで甘かった
  海猫の棲む島を
  ぐるりと一まわり
  何を想うか 豊後水道