夕 日 は 落 ち て 作詩 久保田宵二 作曲 江口夜詩 昭和11年 |
1 荒野の涯に 日は落ちて 遙かまたゝく 一つ星 故郷すてた 旅ゆえに いとしの黒馬(あお)よ さみしかろ 2 七つの丘も 越へたれど 湖(うみ)のほとりも さまよへど 朝霧夜霧 暮れの鐘 やさしきものは 風ばかり 3 夕日は落ちて たそがれを 今日もとぼとぼ 旅がらす 恋しき君よ 思ひ出よ いつの日幸福(はる)は めぐるやら 4 名もなき花も 春を知り 山の小鳥も 歌を知る 何ゆえ悲し 人の子は 荒野の涯の 曇を見る (つづけて) 5 休めよ黒馬よ 今しばし 月が出たとて 匂ふとて 恋しい人が 待つぢゃなし 頼むはせめて そちひとり |