琵 琶 湖 周 航 の 歌

作詩作曲 小口太郎
大正6年 
1 われは湖(うみ)の子 さすらいの
   旅にしあれば しみじみと
  のぼる狭霧や さざなみの
  志賀の都よ いざさらば


2 松は緑に 砂白き
  雄松(おまつ)が里の 乙女子は
  赤い椿の 森蔭に
  はかない恋に 泣くとかや


3 波のまにまに 漂えば
  赤い泊火 なつかしみ
  行方定めぬ 浪枕
  今日は今津か 長浜か


4 瑠璃の花園 珊瑚の宮
  古い伝えの 竹生島
  仏の御手に いだかれて
  ねむれ乙女子 やすらけく

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