さ す ら い の 唄

作詩 北原白秋  作曲 中山晋平
大正6年
1 行こか戻ろか 北極光(オーロラ)の下を
  露西亜(ロシア)は北国 はてしらず
  西は夕焼け 東は夜明け
  鐘が鳴ります 中空(なかぞら)に


2 泣くにゃ明るし 急げば暗し
  遠い灯(あかり)も チラチラと
  とまれ幌馬車 やすめよ黒馬(あお)よ
  明日の旅路が ないじゃなし


3 燃ゆる思いを 荒野にさらし
  馬は氷の 上を踏む
  人はつめたし 我が身はいとし
  町の酒場は まだ遠し


4 わたしゃ水草 風吹くままに
  流れ流れて はてしらず
  昼は旅して 夜は夜で踊り
  末はいずくで 果てるやら

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