サ ヨ ン の 鐘

作詩 西条八十  作曲 古賀政男
昭和16年
1 嵐吹きまく 峰ふもと
  流れ危ふき 丸木橋
  渡るは誰ぞ 麗(うるわ)し 乙女 
  紅き くちびる あぁ サヨン


2 晴れの戦に 出でたまう
  雄々し師の君 懐かしや
  担う荷物に 歌さえほがら
  雨は降る降る あぁ サヨン


3 散るや嵐に 花一枝(ひとえ)
  消えて哀しき 水けむり
  蕃社の森に 小鳥は鳴けど
  何故に帰らぬ あぁ サヨン


4 清き乙女の 真心を
  誰か涙に 偲ばざる
  南の島の  たそがれ深く
  鐘は鳴る鳴る あぁ サヨン
 出世兵士を送って行く途中で、丸木橋から転落死した台湾の少女の話。


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