旅   鴉

作詩 藤田まさと  作曲 遠藤 実
昭和47年
1 百里千里を 歩いても
  歩くだけでは 能がない
  ましてやくざな 仁義沙汰
  広い世間を 狭くして
  どこに男の どこに男の
  明日がある


2 はなればなれに 散る雲に
  訊(き)いて答えが 出るものか
  一つしかない 命なら
  一つしかない ふるさとの
  せめて畳の せめて畳の
  上で死ね


3 意地と情けは 垣根越し
  それが道理と 知りながら
  知った道理の 裏をゆく
  野暮な野郎の 意地っ張り
  今日も草鞋の 今日も草鞋の
  紐が泣く

表紙