明 治 一 代 女

作詩 藤田まさと  作曲 大村能章
昭和10年
1 浮いた浮いたと 浜町河岸に
  浮かれ柳の はずかしや
  人目しのんで 小舟を出せば
  すねた夜風が 邪魔をする


  「巳之さん堪忍して下さい。騙すつもり
  じゃなかったけど、どうしてもあの人と
  別れられないこのお梅の気持、騙したん
  じゃない…ア 巳之さんお前さんなにを
  するの危ない!危ない!堪忍して か…
  ア 巳之さん巳之さんあたしは大変なこ
  とをしてしまった。


2 怨みますまい この世の事は
  仕掛け花火に 似た命
  もえて散る間に 舞台が変わる
  まして女は なおさらに


3 意地も人情も 浮世にゃ勝てぬ
  みんなはかない 水の泡沫(あわ)
  泣いちゃならぬと 言いつつ泣いて
  月にくずれる 影法師

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